選手たちの目の指導について
選手たちの目については如何ですか?
山田さん
山田さん
竹内さん
竹内さん
普段の高校での指導でも目についていろいろと指導していますが、ナショナルチームでコーチをしている時もとても役に立ちました。
特に、東京オリンピックに内定している石川佳純選手の中学時代は野澤先生のメガネを使って感覚を養うトレーニングをしていました。
視覚からの情報を自分の感覚でコントロールすることに役立ちました。
コントロールというのはどういうことですか?
山田さん
山田さん
竹内さん
竹内さん
卓球の競技の中でいうと、相手の様子、ボールの動きなど、複数の情報を瞬時に判断し、対応しなければいけないので動作がスムーズに出来ないと自分自身の動作バランスが崩れ対応が遅れてミスすることになります。
ボールだけ追って周りの様子が捉えられていないと、物の見え方が急激に変わって、自分がボールを打つという動作がスムーズにできなくなります。
それも先ほどの周辺視でしょうか。
山田さん
山田さん
竹内さん
竹内さん
そうです。
そのメガネを掛けることで周辺視がうまく使えるようになり、相手の様子が見えてくるので、そこに自分を合わせられる。
その分バランスを崩さなくて済むようになりました。
動体視力を強化してもバランス感覚を鍛えていくことにはならないですね。

 

野澤先生について
では最後に、野澤先生ってどんな人ですか?
山田さん
山田さん
竹内さん
竹内さん
色んなことを良く知っておられる先生だと思います。
眼鏡屋さんとしての情報だけでなく、身体の使い方とか、私たちが指導しているスポーツ選手の指導方法なども熟知しておられます。
試合などの現場でも情報を与えてもらえる先生だと思います。
スポーツでの目の役割や使い方も理解していないといけないわけですね。
山田さん
山田さん
竹内さん
竹内さん
卓球という競技は、相手との距離が短い中で瞬時に判断しなきゃいけないので目が重要です。
選手を指導するのに役立てる情報を提供してもらえるのでありがたいです。
卓球は目が重要なんですね。
山田さん
山田さん
竹内さん
竹内さん
卓球は、身体能力だけでなく、メンタルの状況が競技成績に影響するスポーツです。私が同行した、世界卓球選手権ドーハ大会の準決勝で対戦した中国戦に出場した藤沼亜衣選手は過度の緊張からコートの右半分が見えなくなったことがありました。
メンタルによってそういう状況が起きるんですか?
山田さん
山田さん
竹内さん
竹内さん
そうです。
その解消方法を野澤先生に教えてもらって、試合に勝つことが出来ました。
歴史的な激戦でしたけど、最終結果は日本が銅メダルを獲得し、藤沼選手は銅メダル獲得に大きく貢献してくれました。
その後、藤沼選手はアテネオリンピックで福原愛選手とともに活躍しました。
大事な場面だとより「勝ちたい」って思いますからね。
山田さん
山田さん
竹内さん
竹内さん
リラックスさせる方法、緊張を解く方法を教えてくれる眼鏡屋さんは、なかなかいないんです。
本当に貴重な情報を教えてくれる先生です。

 

竹内 聡さんプロフィール

1961年生まれ/新潟県出身
学校法人北越高等学校 保健体育教諭/卓球部監督
新潟県卓球連盟理事 強化部 指導者育成担当
日本スポーツ協会 公認 卓球コーチ4(旧上級コーチ)

2002年4月から2005年1月まで日本女子ナショナルチーム・トレーニングコーチ
2003年第47回世界卓球選手権大会パリ大会(個人戦) トレーニングコーチ兼総務担当
2004年第47回世界卓球選手権大会ドーハ大会(団体戦) トレーニングコーチ兼総務担当
2004年第28回アテネオリンピック競技大会 トレーニングコーチ兼総務担当

指導実績
インターハイ学校対抗(女子)10回、全国選抜大会学校対抗(女子)8回出場
高知国体、新潟国体、千葉国体で少年女子3位入賞
北信越高等学校選抜卓球大会 学校対抗 優勝

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